文相の諮問機関、大学審議会(会長・鳥居泰彦慶応大学長)は22日、高等教育の方向や大学入試改善策など三点について文相に答申した。
答申は、高等教育については、日本の大学の教育・制度を国際標準化し「世界での競争力を高めることが重要」とし、通信制なら全単位を、通学制でもおよそ半数をインターネット授業で取得可能とする大学の「バーチャル化」や、教員の教育能力重視を打ち出した。大学入試については「やり直し」のきくシステムを目指し、センター試験の資格試験化や年二回実施などを提言したが、異論も多いため、関係者の協議の場を設置するとした。(H12.11.23読売新聞朝刊)
優れた教員 給与で優遇
評価システム2002年度にも
政府は24日、教育改革国民会議(首相の私的諮問機関)が12月末にまとめる最終答申を踏まえた、今後のスケジュールを決めた。文相は「教育改革にはよい先生を作るための施策が必要だ」と強調。@優秀な教員を適正に評価し、給与、人事面などで優遇する A適格性を欠いた教員を教職以外に配置転換する B全教員が一か月程度の社会体験研修などを受ける−−の三点を盛り込んだ法改正や法令の整備を行うことを明らかにした。一部は早ければ2002年度から実施される見通しだ。(H12.11.25 読売新聞朝刊)
この10年間を経済界では「失われた90年代」と評している。バブル崩壊の後遺症、政策運営がままならないなど経済が低迷長期化しているからである。
高等教育界をみると「競いはじめた90年代」といえる。18才人口の減少、進学率の上昇、雇用環境の変化、行政改革、規制緩和という外的要因が「大学」を突き動かした。加えて、情報通信技術の急速な発展が、「知」の創造や伝達方法を大きく変化させ、競争的環境が一気に世界規模になったのである。
21世紀初頭はいよいよ競争が本格化する。適正量を獲得するには個性質を一層高めるしかない。そして、大学の資源をフルに活用して、教育を創造し、顧客を創造するのである。
正しい教育理念があっても具体的な方針、方策が時代にふさわしくなければ経営はゆきづまる。これからは教育方針、方策を含めた「教育責任」も厳しく問われることになるだろう。
自分たちの使命は何か。なぜ社会に必要なのか。21世紀の教育経営はその理念が根底となる。
(菊池 裕明)
●20世紀最後のFMICS月例会は、国内初、21世紀の春から発足する国際競争に勝つための国立大学のカタチ「4大学連合」を検証します。また、すでにスタートしている多摩アカデミックコンソーシアム(TNC:国際基督教大学・東京経済大学・津田塾大学・国立音楽大学)や、来春スタートするf−Campus(学習院大学・学習院女子大学・日本女子大学・立教大学・早稲田大学の5大学間単位互換制度)、多摩にある28大学が創る、学術・文化・産業ネットワーク多摩(仮称)などなど、手をつなぎはじめた国公私立大学のイノベーション、大学コンソーシアムのカタチについても検証いたします。
●アフター月例会は恒例の懇親忘年会となります。お仲間をお誘い合わせの上、奮ってご参加下さい。
【日時】 平成12年12月16日(土) 月例会 午後3時〜6時
忘年会 午後6時〜8時
【会場】 月例会 工学院大学新宿キャンパス 5F・0511教室
忘年懇親会 割烹「京都」西新宿店 TEL 03-3348-4619
【テーマ】〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
競争的環境の中で個性を束ねる
一橋 東京工業 東京医科歯科 東京外国語
学問の複合・連合のカタチを考える
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【発表者】 一橋大学事務局長 久賀 重雄
【参加費】 月例会 会員:1000円 非会員:1500円
懇親会 5000円
【申込先】 出光 直樹 idemitsu@obirin.ac.jp
【月例会一言案内】
*ご参考までにすこし長くなりますが、毎日新聞からの記事を転載いたします。
「大学連合:一橋など4大学が2001年4月結成で合意」
(毎日新聞平成12年2月17日)
●編入学や共通の教養教育などの連携構想を持つ一橋、東京外国語、東京工業、東京医科歯科の国立4大学学長が、2001年4月の「大学連合」結成で合意文書を取り交わしたことが17日明らかになった。各大学が独立したまま教育・研究内容に応じて連携・交流し、従来の総合大学にはない機能を共有するのが狙いで、さらに細部を詰め、正式発表する。東京芸術大も学内調整を経て参加するとみられる。順調に手続きが進めば、来年度から国内の国立大学として初めて「5大学連合」が誕生する。
●合意文書は1月上旬、4大学の学長間で取り交わされた。連合計画の主な柱は(1)各大学は、当面はそれぞれ独立したままで存続する(2)授業の履修を認める単位互換制度の枠を広げる(3)共通の教養科目の採用(4)編入学、学士入学枠の拡大(5)共同研究や共通の学位審査の実施――などで、2001年4月実施を目指している。事務部門の共通化、共通のキャンパス創設といった事業案も検討されている。
●計画は現在、各大学の教授会などで検討され、事務サイドでも分科会を作って詰めの作業を急いでいる。
●計画を積極的に推し進めている東京外大の中嶋嶺雄学長らによると、昨年11月、東京芸大も含めた5大学連合構想が報道された時点では、「学長間の夢のレベルだった」という。報道で初めて構想を知ったという教職員も少なくなかったが、その後、学長らと文部省首脳らとの会合でも構想が好意的に評価され、各大学内でも積極的に連合を推進していこうという教職員が増えた。
●しかし、東京芸大については「学内に消極的な意見もある」とされ、連合に積極的な他の4大学とは温度差があるという。
●5大学はいずれも東京都内に本部を置く専門性の高い大学で、重複する学部はない。また単位互換制度は既に多くの地域で実施されているが、編入学にまで踏み込んで大学間で協力関係を作るケースはない。少子化時代に入り、国立大学の独立行政法人化が検討されている中、国内トップレベルの大学が連合することは、大学再編時代のさきがけとして、注目される。
●中嶋学長は「将来的には、英語で授業する科目を増やすなどして、外国人留学生が学びやすい環境を作り、世界のトップレベルとして通用する大学連合を目指したい」と語る。
●一方、文部省大学課は「大学間で教育基盤整備が進み、交流が活発化するのは好ましいことだ」と話している。
●愛知大学短期大学部が別科やオープンカレッジとして社会人を受入れ12年が経ちました。名古屋FMICSのお父さんこと大野一石さんが、短大教員たちと立ち上げたものであり、現在では約1000名余の在籍者を数えるほどまでになりました。
●愛知大学は昭和21年に開設され、その翌年には「ユニバーシティー・エクステンションセンター」として夏期講座・土曜講座を開設していた歴史があります。そして、大学の歴史を掘り起こし、国際化、情報化を迎えた今日、これまで取り組んできた各種公開講座・講演会・特別講座等を包括し21世紀にふさわしい新たなエクステンション事業を展開することになりました。
●今月のYFNは、今般の立て役者である胡麻本さんに、その経緯や成果、そして苦労話を語っていただきます。月例会の後は忘年懇親会です。皆さまには、お仲間とのご参加をお待ちしています。
【日時】 平成12年12月18日(月) 午後6時30分〜
【会場】 名古屋・同朋大学知文会館
【テーマ】〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
検証 21世紀型大学開放のカタチ
愛知大学エクステンションセンターの場合
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【発表者】
愛知大学エクステンションセンター事務課長 胡麻本 篤
【参加費】 会員 1000円 非会員 1500円
【申込先】 YFN事務局 林 憲和 nhayashi(at)ha.shotoku.ac.jp まで直接お申込ください。
関西FMICS12月例会は、今年も定番となりましたウィンターミーティング+懇親忘年会です。20世紀を総括し、21世紀を迎える決意表明を参加者お一人ひとりに語っていただきます。
●日時、会場などの詳細については、SFK事務局・滝川義弘までお問い合わせください。
【問い合わせ先】 滝川 義弘 tacky@otani.ac.jp
FMICS Staff Development 略して 「SD」は、月例会とは別に、原則として第3週の水曜の夜に開催されている勉強会です。超競争時代をしたたかに活き抜くためにも、大学人一人ひとりの努力を束ねる場をご案内いたします。
(1)メディアチェック
あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌等の教育&経済トピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。トピックスは厳選して1件、A4縦判にコピー(15枚程度)して、氏名と簡単なMEMOを付してご持参ください。各自5分間程度のコメントをしていただきます。
(2)テーマを定めた継続的な勉強会
1997年度は国立教育研究所編『日本近代教育百年史』を、1998年度は工学院大学と拓殖大学の沿革史を、1999年度前半は『戦後の大学論』を読み進めてきました。そして、1999年度後半からは、ぐっと現代に近づきました。戦後の大学政策に関するもっとも包括的な基本文献として黒羽亮一先生の『戦後大学政策の展開』を座右の書として、中教審、臨教審、そして大学審等の「答申」をただいま読み込み中です。
【日時】 平成12年12月13日(水) 午後6時30分〜9時
【会場】 工学院大学・新宿キャンパス 高層棟27階2710ゼミ室
【テーマ】〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
21世紀の大学の原理原則を探る 戦後の大学政策を読み解く −15−
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【コーディネーター】桜美林大学大学教育研究所 研究員 出光 直樹
【テキスト】 黒羽 亮一『戦後大学政策の展開』 玉川大学出版部
【申込先】 出光 直樹 idemitsu@obirin.ac.jp
●21世紀の幕開け、新春1月のFMICSは恒例の葉山合宿例会です。FMICSのいう“あったかさ”を本物にできるか否か。21世紀型あったか大学を創るために、ミッション・パッション・アクションを束ねる努力はもとより、その質が厳しく問われます。●今年も、新宿・工学院大学でのオリエンテーションは丹内明良さんの「先見2001」で始まります。続いて、磯の匂いが懐かしい湘南葉山に会場を移します。新鮮な海の幸と冷たいビールで懇親会。こたつの中でのオールナイトFMICSは、漁り火が朝もやの中にとけ込むころまで続きます。●平成13年度のFMICSのアクションプランを練り上げます。そして、参加者全員の10分間スピーチで、21世紀の高等教育に対する想いと決意を語り伝えていただきます。なお、翌朝は初春の湘南散歩としゃれ込みます。●FMICSらしさを十二分に体感できる「こたつ合宿例会」。お仲間には、ぜひとも年内中に一言お声をお掛けください。昼プロ、夜プロのみの部分ご参加も大歓迎いたします。
【日時】 平成13年1月27日(土)〜28日(日)
オリエンテーション 午後1時〜3時
合宿FMICS 午後6時〜翌午前9時
【会場】 工学院大学・新宿キャンパス & 湘南・中央大学葉山寮
【テーマ】〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
21世紀型あったか大学を創るために
ミッション・パッション・アクションの束ね方
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【申込先】 坂田範夫 kintoki(アットマーク)tamajs.chuo-u.ac.jp まで、お早めにお申し込み下さい。