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2005年1月のFMICS
大学・学生の行動形態の変動について過日、私学高等教育研究所主催の第20回公開研究会(テーマ:高等教育の将来像とファンディングシステム)に参加した。 矢野眞和(東京大学大学院教育学研究科教授)氏は、学生の行動だけではなく大学の行動についての理解と分析も重要である。大学を取り巻く環境の変化により、入り口の市場と出口の市場が大きく変わった。そのため、大学は変動している。旨述べられている。 B型大学(入学前だけ勉強し、入学した後は勉強しない)の時代は終わり、O型大学(入学前も、入学後も勉強しない)は生き残れず、A型大学(入学前には勉強してこなかったが、入学後に勉強する)、及びAB型大学(入学前も、入学後も勉強する)へと変動している。 また、矢野氏は次のようにも述べられている。 マクロの経済成長を変数分析してみたが、どの指標も経済成長を説明しなかった。教育のみが説明できた。つまり、大学の公的補助は、経済効果の高い公共投資なのである。例えば、大卒の生涯所得と生涯収益(1997、男子:百万円)を見てみると、大卒の生涯所得は、税引前で316,税引後で281、税収入は36である。高卒者に対する所得増分を見てみると、税収で+16となる。 私学の場合を考えてみると、補助金が約50万(12万円×4年)であるのに対し、税収入は1,600万円である。ずいぶん効率の良い税金投資ではないか、もっと税金を投入しても良い事例である。 さらに、今日の教育問題は、基礎学力の低下/規範の低下/意欲の低下という「三低」問題にあるのではないのである。 大問題なのは、1990年以降起きている「教育投資総額」(家庭・政府・企業)の「低下」である。 インプットが増えれば、アウトプットは増えないかもしれないが、減少はしない。インプットが減れば、アウトプットが増えることはなく、必ず減少する(定理)。私(矢野)はこのように考えた。「インプットを減少させて、アウトプットを増加させるマジックは存在しない。」 大所高所のお話を聞くことは、職務を遂行する上で大事なことの一つと考えています。そのお話について、自分の中にどう落とし込むかがカギになるのではないでしょうか。 これからの大学は、アドミニストレターが管理運営を仕切っていかないと未来はないと考えております。 (鳥居 聖) 第一線職員の時代がやって来た「聯想が米IBMのパソコン事業を全面買収」(12月8日夕刊1面、日本経済新聞)という記事が目に入った。中国のパソコン事業の最大手である聯想団体(レンボグループ)が米IBMのパソコン事業を買収し、ヒューレッド・パッカーズ(HP)、デルについで、世界3位のシェアを占めることとなった。その背景には、いったい何があるのだろうか。 大きく2つの背景があるようだ。1つには、パソコンが大衆に普及した結果、1台あたりの利益が薄くなったことである。IBMは、2001年から2003年にかけてこの事業では赤字を出しており、先頭を走るHPやデルがそれぞれ16.4%、13.9%のシェアに対して5.5%と大きく離されていた。2つには、ハード部門からサービス部門へのシフトが進んでいることである。中国大手の聯想が買収することで、IBMはサービス部門の中国進出を促進させることをもくろんでいる。しかし、なぜサービス部門へのシフトが大切になるであろうか。 ハードを大量に売り利益を上げる従来のビジネスモデルは、設備投資がポイントとなるためすぐに他社にまねされてしまう。これに比べて、顧客の要望に応じて機種の組み合わせを含めたシステムサービスを提案すること(ソリューションサービス)は、高い利益を生む。そして、顧客と向きあう人材を養成することが鍵となるため、一度ビジネスモデルを構築しさえすれば他社がすぐにまねることは、きわめて難しい。 ところで、人材が鍵を握るサービス業といえば、まさに大学がその典型ではないだろうか。大衆化した大学にあって、学生一人ひとりのニーズを汲み上げ、一人ひとりを大切にすることが求められている。それには、教員だけではニーズを捉えられないほど学生は多様化し、また社会も複雑化ししかも変化が激しい。教員とともに学生を想う最前線職員の質、これが無視できない。つまり、事業戦略として、学生支援のプロフェッショナルを育て、組織として「学生を見守るシステム」をどのように作り上げるのかが、各大学において大きな教育力の差となってあらわれる時代なのだ。はやく意識して計画的に作り上げていくことが、大事になる。なぜなら、学生支援の人材(人財)作りには、多くの時間と労力を必要とするからだ。 大学は、2007年に全入時代を迎えるという。 まったなしで、時代はやってくる。学生を満足させる、さらには、学生を感動させるような組織作りを急がなければならない。はやく気がつき、体力があるうちに手をつけなければ、取り返しがつかないことになるだろう。教員と融合し、学生のことを想う本当のプロの育成が、時代から問われている。 現場の第一線職員の時代がやってきた。 (成蹊中学高等学校事務室 浅沼 雅行) ご案内1 FMICS1月例会 (第495回例会)●国立大学は国立大学法人になっても、なぁ〜んも変わらないというのが世間の風評です。ところが実態はジワリジワリと内部から着実に変わり始めています。一方、大手私立大学は目に見えるカタチで規模の拡張をはじめ、地方短大は静かに幕を引きはじめています。勝ち組と負け組が峻別されはじめてきました。●だからといって、強者が常に勝者になるとは限りません。私たち一人ひとりの「さわやかな自信」を束ねれば、存在理由のある大学として「活きのぼる」ことは可能です。●今年のFMICS新春合宿例会は「累積SHINGI式」メソッドを使ってのトレーニング。「さわやかな自信」をじっくりと体感していただきます。オリエンテーションでは、企業人のお二人に「さわやかな自信」を語って頂きます。それをうけて、葉山では皆さまには大学を変える主人公としてのミッション・パッション・アクションについてキリリと語っていただきます。平成17年度のFMICSのワクワクドキドキアクションプランもしっかりと練り上げます。●合宿の反省会は海辺の素敵な喫茶店の美味しいコーヒーとケーキでいたします。●FMICSらしさを十二分に体感できる合宿例会は、通称「こたつ合宿例会」とも言われています。FMICS初体感はいかがですか。お仲間もお誘いの上ぜひご参加下さい。昼、夜プロのみの部分参加も大いに歓迎いたします。 【日時】 2005年1月29日(土)〜30日(日)
【テーマ】 大学を変えたいあなたのためのトレーニング
【プログラム】
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1月29日(土)〜1月30日(日) | |
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12:30pm | 月例会受付開始 |
13:00 | 企業人が語る「さわやかな自信」 紀伊国屋書店 中馬 雅宏 |
15:00 | 合宿FMICS葉山会場へ移動 |
18:00 | 夕食&懇親会 |
21:00 | 点検 FMICS 2005 アクションプラン |
22:00 | 累積「SHINGI式」による 「さわやかな自信」の自己表現 |
2:00am | 朝までフリートーク |
8:00 | 朝食 |
9:00 | 総括 |
オリエンテーション: | 会員1,000円 / 学生500円 / 非会員1,500円 |
合宿FMICS: | 懇親会&宿泊10,000円 / 懇親会のみ日帰り6,000円 |
【参加条件】 フルタイムの合宿FMICS参加者には、@大学ゾンビ化回避のためのアイデアをA4一枚程度にまとめて15部ご持参ください。A「さわやかな自信」を自己申告時間10分間以内でアッピールしていただきますのでご用意をしておいて下さい。B800字程度でMYFMICSを書いて頂きます。提出期限は2月5日(土)です。C点検「FMICS 2005 アクションプラン」では、今年一年間の活動企画・ワクワクドキドキプログラムを考えていただきます。
*例会中の連絡先: 090-4715-4607 高橋 真義
【申込先】 定員になり次第、締め切らせていただきます。1月25日(火)までに、坂田 範夫 kintoki(アットマーク)tamajs.chuo-u.ac.jp までお申し込み下さい。
1月の名古屋FMICSは、全国知事会会長としてマスコミでの露出がさらに増えた梶原拓岐阜県知事肝いりでできた岐阜県各務原市のVRテクノのITインキュベーターから、まさしく孵化しベンチャー企業として立ち上がったCSPWEBシステムが携帯モバイルシステムを使った、地元商店街の活性化やある自動車学校でのモバイルサイトでの問題集を手がけ話題になっています。今回、QRコードを使った大学版モバイルサイトへの様々な試みを発表していただきます。
【日時】 2005年1月19日(水)午後6時半〜8時半
【会場】 愛知大学 車道キャンパス
【スピーカー】 CSPWEBシステム 企画営業課長 吉田 いづみ
【参加費】 1,000円
【申込&問い合わせ先】 高等教育問題研究会名古屋支部事務局
林 憲和 (岐阜聖徳学園大学総合企画課)
nhayashi@ha.shotoku.ac.jp
●FMICS Staff Development 略して 「SD」は、月例会とは別に、原則として第3週の水曜の夜に開催されているゼミナール型の勉強会です。超競争時代をしたたかに活き抜くためにも、大学人一人ひとりの努力を束ねる場です。
(1)メディアチェック
あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌等の教育&経済トピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。トピックスは厳選して1件、A4縦判にコピー(10枚程度)して、氏名と簡単なMEMOを付してご持参ください。各自5分間程度のコメントをしていただきます。
(2)テーマを定めた継続的な勉強会
いよいよ2004年4月から国立大学法人が誕生しました。予想を遙かに超える状況変化にいかに対処すべきか。ミクロな視点ではなく、大所高所からの意見交換をする場にしたいと思います。
【日時】 2005年1月26日(水) 午後6時30分〜8時30分
【会場】 工学院大学新宿キャンパス 高層棟27階 2710ゼミ室
*教室変更もありますのでご注意ください。
【参加費】 会員:500円 学生:300円 非会員:1000円
【申込先】 出光 直樹(桜美林大学) idemitsu@obirin.ac.jp
競争的環境で勝つのはどこか。無駄と無理は致命傷になります。限りある資源をいかに有効に活かすかで大学の生死は決まります。ランチェスター戦略による大学活きのぼりのためのあったかさのカタチを「WITHカード」を使ってじっくりと検証いたします。
【日時】 2004年2月19日(土)午後3時〜
【会場】 工学院大学新宿キャンパス
SFK(関西FMICS)が総力を挙げて企画する FORUM IN KYOTO の日程とテーマが決定しました。会場は、琵琶湖が目の前に広がる大谷大学湖西セミナーハウスです。テーマは「大学人の元気と勇気とあったかさ」(仮題)です。夜プロは「元気と勇気とあったかさの自己表現」で頑張ります。ご参加をお待ちしています。
【日程】 2005年3月12日(土)〜13日(日)
FORUM 午後2時〜7時
夜FMICS 午後9時〜翌朝
【会場】 大谷大学 湖西キャンパス・セミナーハウス
【発表者】鈴木 匠 | 目白大学進路指導課長 |
堀 隆広 | 佛教大学図書館浄土宗文献室担当部長 |
小出 修嗣 | 大阪工大摂南大学法人室校友課長 |
【申し込み・お問い合わせ】
SFK事務局・滝川 義弘(大谷大学 教育研究支援部教育研究支援課)
tacky@sec.otani.ac.jp