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2005年10月のFMICS

  • アメリカの大学の成績のつけ方(村上 梓)

  • 私は地宝幸夢員(宮本 輝)

  •  FMICS 10月例会 10月15日(土) 工学院大学:新宿

  •   YFN 10月例会 10月29日(土) 岐阜メルサ:岐阜

  •    FMICS SD 10月26日(水) 工学院大学:新宿

  • FMICS 淵野辺SD 10月14日(金) 桜美林大学PFC:淵野辺

  • 速報 11月のFMICS 11月5日(土)〜6日(日) 東北公益文科大学:酒田



アメリカの大学の成績のつけ方

 アメリカの大学では普通A,B,C,D,Fで5段階評価(GP)が一般的である。A(達成度90%〜)4点、B(80%〜)3点、C(70%〜)2点、D(60%〜)1点、F(〜60%)0点。そのほかに、一部の大学ではA,B,C,Dの4段階に+−を付し9段階に分かれて評価される大学もある。

 GPAは奨学金の審査や他の大学への編入などで、このGPAを基準にして評価されることがほとんどである。GPAの計算方法は、GPをそのクラスの単位数でかけて、その合計を単位数で割る。

 上記のA,B,C,D,Fのほかに下記のP(パス)、NP(ノンパス)が評価としてオプションで選べるクラスもある。P及びNPはGPAに換算されない。この場合、Cをとる可能性がある場合に、クラスの単位は換算されるが、GPAに影響は無いためこの表示方法を希望する学生が多い。

クラスX(4単位)B→4(単位)×3(GP)=12
クラスY(3単位)A→3(単位)×4(GP)=12
クラスZ(3単位)P→3(単位)×0(GP)= 0

 12+12=24÷7(クラスZを除いた単位の合計)=GPA3.4 合計取得単位数10単位

 ちなみに、クラスZがCの場合はGPAは2.7となります。

 普通のA〜Fの表示方法と、PとNPを使った表示方法では取得単位数は変わらないのに、GPAに有利に働く場合がある。ただPとNPの標語はどのクラスにも有効なわけではなく、限られた一部のクラスでのみ認められる。その基準は大学によって違い、私の通っているノーマンデールコミュニティーカレッジでは、主にESLやEAP、アンダーカレッジ(他の大学に編入する際に移行できない、大学レベル以下のクラス)のクラスでのみ選択することが出来る。

 ここまでは一般的な成績のつけ方を話したが、これらのほかにW(クラスを自ら放棄した場合),Z(成績がまだ登録されていない),I(なんらかの事情で最終的な成績が出ていない場合)の標語もある。

 Wはセメスターが始まってある一定の期間(約一週間)のクラスのアド(add)やドロップが可能な期間を過ぎてからドロップした場合に使われる。Wの使用限度はないが、成績表にWが多い場合に編入する際に、よい印象を与えないので生徒は出来るだけWのついたクラスを取り直して、成績に書き換えるのが一般的である。Iは、かなりまれにしか使われないが、生徒がどうしようもない状況でそのクラスの受講が難しくなった場合にのみ、次のセメスターに必ず足りない分を補って終わらせることを条件に教員の判断で使用される。その状況とは、本人の入院や、家庭の事情などで認められる場合がほとんどである。

 編入の際、受け入れ先の大学は成績表の評価とGPAで決めるため、学生は成績に対してかなり敏感である。このようにアメリカの大学では上記のような多様な成績評価が使われる。

(村上 梓)



私は地宝幸夢員

 「地方という言葉が嫌いです」大分県臼杵市の後藤国利市長、理由を問うと「『国と地方』での地方には、国つまり政府、中央以外を一律に、画一的に扱い、それぞれの地域の多様性を認めない響きがあるから」。こんな気持ちを名詞の肩書きにも込めている。「地宝幸夢員」にしているのだ。地宝は「地域の宝を大切に」、幸夢員は「幸せと夢を育む仕事人」だという。自民党県議から8年前に市長になり、全国の自治体に先駆けて役所のバランスシート(貸借対照表)を作成。家業の製薬会社の経営感覚で取り組んだが、自立とはほど遠い借金まみれ、とても自治体とは呼べない状況だった。以来、「地方」の置かれた立場に疑問を感じ、「地域」としての自活をめざす。市政うすき9月号に財政が目の当たりにしている「地獄」を書き連ねた。「右肩下がりの時代の借金地獄」「退職者激増時代の退職金支払い地獄」「国債の償還地獄」これでは住民だけに覚悟を強いているようだが、さらりと市長「いやいや、そのとき職員の給与は今の3分の1かもしれません」。そしてこう断言した。「全国の市町村で、似たような厳しい明日が待っているんですよ」。(朝日新聞2005年9月16日夕刊「窓〜論説委員室から」)

 立教大学大学問題連続セミナー第3回「教員と職員」−それぞれのミッションと「支援・協同」(9月28日)に参加、2007年後問題(2007年〜10年間の大危機)に立ち向かうには大学職員の原点を考え直し、大学職員文化・風土つくりが極めて重要であると痛感。厳しい明日に脅えるのではなく、知恵と勇気を持って挑む臼杵市の「地宝幸夢員」に対し、自分はどんな「大学職員」を名乗るか。大学職員プロフェッショナルへの道の第1歩として取り組んでいます。また、市のホームページには「幸夢員通信〜フロム市長トゥ臼杵市職員へ〜」後藤市長から市職員へむけたラブレターもあるのでぜひ一読を!

 毎朝の文部科学省webチェックで最近発見したのが、初等中等教育局メールマガジン創刊準備号。早速、大学人チャレンジャーの一人に報告、「新しい試みを始めようとした心意気と仕掛け人には期待したい」「単なるパフォーマンスで終わるのではなく、今の教育行政の危機を実感した上での“心ある”取組みであることを期待と同時に切に願う」というメッセージを受け取りました。報道発表や答申には表れない文科省の現場の声をメールマガジンでタイムリーに公表し、教育現場や国民とお互いやりとりしながら日本の教育をカタチにしていく。今後の展開にいろいろ期待できそうです。他にも生徒指導メールマガジン(児童生徒課)、大学改革GPナビ〔大学振興課)があるので、要チェックです。

 大学職員は“厳しい中にも以外とワクワクドキドキする”ことがまだまだたくさんありますよ。多くの大学人のワクワクドキドキとの出会いを楽しみに今日も元気にスタートです。

(宮本 輝)



FMICS 10月例会 (第509回例会)

 バトルロイヤル的競争をしている国公私立大学・短期大学の明日はどこに向かうのか。役割分担という発想がない我が国では、ピンからキリまでが頂点に君臨する東大を目標に頑張っています。
 この9月末にアメリカのミネソタ・Normandale Community Collegeで研修を積まれて帰国された桜美林大学の鳥居さんに、アメリカのコストパフォーマンスの高い高等教育機関であるCCの現状について報告していただきます。
 比較検討材料として、韓国の高等教育事情について桜美林大学高橋も少しお時間をいただきます。

 鳥居さんからのメッセージです。
 平成16年度大学改革推進等補助金(大学改革推進経費)の海外先進教育研究実践支援プログラムに桜美林大学から次の要旨で申請し採択(大学事務職員海外研修プログラム)された。
 21世紀の大学運営を考える場合に、このサバイバルな時代に大学が生き残るためには、より個性的であるだけではなく、時代の流れ、社会のニーズに的確に応えれる大学へと改革を進めていかなければならず、大学職員の機能向上は必要不可欠なことである。そのためには、経営戦略的立場から大学を変革させていく技術も必要であり、継続的に諸外国に職員を派遣し実務研修させることが重要である。諸外国の大学管理運営のシステムやその技能を学び取ることは大変に意義が深く、その結果として大学運営が継続的かつ良好に推移することは間違いのない。
 アメリカミネソタ州立大学のノーマンディール・コミュニティー・カレッジに職員を派遣し、教学部門における様々な業務(特にCC特有の業務やスキル)及び管理運営部門の意志決定過程、他の部門とのさまざまな調整などの管理運営に関するマネジメントについて必要な知識や技能を目指す。
 このプログラムは、従来の国立大学の教員の在外研究員制度であった。平成16年度から制度の衣替えをして、国公立大学を通じた大学教育改革の支援のため対象大学を国公私立大学に拡大し、そして職員にもその窓口を開いた画期的な制度となった。いわゆる個人補助であったが、平成17年度からは機関補助に変更されたので最初で最後のチャンスとなってしまった。

【日時】 2005年10月15日(土) 午後4時〜6時30分

【会場】  工学院大学新宿キャンパス 4階 0471教室

  • 地下1階から高層棟エレベーターで2階まで上がり、さらに階段で4階まで上がってください

【テーマ】 大学競争時代の原理原則を考えるために
        検証 日本と外国の大学・短期大学を比較する

【発表者】 桜美林大学 鳥居 聖

【参加費】 会員:1,000円 学生:500円 非会員:1,500円

【申込先】 出光 直樹(横浜市立大学) idemitsu@yokohama-cu.ac.jp



YFN 10月例会(第510回例会)

 秋のYFN学園祭企画もいよいよ大がかりになってきました。ワイワイドキドキ“WITH”をカタチにする。林憲和さんのがんばりに巻き込まれたFMICS人が随所で活躍する「聖徳学園オープンハウスINメルサ」をご案内いたします。

 以下、ちょっとかしこまったアッピールです。
 21世紀の知のパラダイムシフトを実体験する智のパラダイスを、岐阜の中心市街地メルサにおいて具現する。
 岐阜市街に出向き、各学校の授業改革、教育改革、大学・学校改革の発表実演を行い、積極的に地域住民や保護者や各校入学希望者層や就職関連企業の方々と交流し、改革発展する聖徳学園を体感し共感するファンづくりの場とする。
 附属幼・小・中高等学校・清翔高校・自動車学園も出演し、児童生徒学生保護者も巻き込んだ学園の内なるエクステンション活動であり、同時に大学を中心に全学園挙げての学園教育改革・生涯学習フェスティバルとする。そして学園の外に向かっては、学園の智と人の総合力を発信し交流するエクステンション活動とする。
 また、岐阜市や柳津町内各学校や各種団体の協力による出演もある。柳津町長と岐阜市長も参加。

【日時】 2005年10月29日(土)10:00 〜 17:30

【会場】 岐阜メルサ ファッション館1階・7階

【テーマ】 聖徳学園オープンハウス IN メルサ
       「21世紀の智のパラダイスへようこそ!」

【プログラム】
10時 〜 11時45分
〇教育講演会
 「変わる教育、変わる学校、変わる大学」

  文部科学省 生涯学習政策局 政策課長 大槻達也
  (元 初等中等教育局 教育課程課長)

 コメンテーター  日能研代表 高木 幹夫
進研アド『Between』編集長 足立 寛 
名城大学教授 池田 輝政

進行役 大学院国際文化研究科長 石坂 和夫

13時〜14時30分
〇音楽会  西洋・日本の歌
   〜 明治の洋楽導入期から、現代の邦楽導入へ 〜
15時30分〜17時
○文科省「教員養成GP」クリスタルプラン採択 記念シンポジウム
 「 地域と共に育つ子どもたちと学生
   〜 21世紀の教員養成への挑戦 〜 」

教育学部長 清田 善樹
教育学部教授 花井 忠征
教育学部助教授 田畑 八郎
羽島市教育長 大平 橘夫

進行役 教務課長 友田 靖雄

【申込&問い合わせ先】 高等教育問題研究会名古屋支部事務局
      林 憲和 (岐阜聖徳学園大学 総合企画課 058-279-6710)
      nhayashi@ha.shotoku.ac.jp

  *岐阜聖徳学園大学作成の詳細(PDFファイル)はこちら



FMICS Staff Development 169

●FMICS Staff Development 略して 「SD」は、月例会とは別に、原則として第3週の水曜の夜に開催されているゼミナール型の勉強会です。超競争時代をしたたかに活き抜くためにも、大学人一人ひとりの努力をキリキリと束ねなければなりません。そんなことを具現化する場です

(1)メディアチェック
 あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌等の教育&経済トピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。トピックスは厳選して1件、A4縦判にコピー(10枚程度)して、氏名と簡単なMEMOを付してご持参ください。各自5分間程度のコメントをしていただきます。

(2)テーマを定めた継続的な勉強会
 私たちの予想を遙かに超える状況変化にいかに対処すべきか。大学の危機回避について、ミクロな視点ではなく、大所高所からの意見交換をする場、それがSDです。
 SDは難しいという声があります。ちょっとだけプロッポイかもしれませんが、決してそんなことはありません。皆さまには、お気軽にご参加下さいますようご案内いたします。

【日時】 2005年10月26日(水) 午後6時30分〜8時30分

【会場】  工学院大学新宿キャンパス 高層棟27階 2710ゼミ室

【テーマ】 激変する時代を強かに活きる
        大学の危機回避を考える −22−

【参加費】 会員:500円 学生:300円 非会員:1000円

【申込先】 出光 直樹(横浜市立大学) idemitsu@yokohama-cu.ac.jp



淵野辺 Staff Development 7

●FMICS の新しい企画が始まりました。ゼミナール型勉強会「SD」を、首都圏西部地区でも開催します。会場はJR横浜線・淵野辺駅北口直結の桜美林大学PFC(プラネット淵野辺キャンパス)です。日程は原則として金曜日です。皆様のご参加をお待ちしています

(1)メディアチェック
  あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌・資料等のトピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。10枚程度コピー(原則A4版)してご持参ください。

(2)『Between』誌の講読
 会員の足立さんが編集長を務める高等教育情報誌『Between』(進研アド発行)をメインテキストにして、高等教育をめぐる問題を勉強します。
 10〜11月は、10月1日発行のNo.216号の中から、気になった記事をディスカッションします。

【日時】 2005年10月14日(金) 午後6時30分〜8時30分+懇親会
     その後は11月18日、12月16日を予定。

【会場】 桜美林大学PFC 5階P501教室

【申込先】 出光 直樹(横浜市立大学) idemitsu@yokohama-cu.ac.jp



速報 11月のFMICS

●秋の定番プログラムとなりました、高等教育問題研究会FMICS & 真義夢考房・真義ゼミと + 東北公益文科大学&山形大学のジョイントセミナーーをご案内しますです。
●激変する社会環境の中の大学は、もはや研究と教育をミッションとしているだけの存在では生き残りは不可能となります。これからは、中途半端でなく“おせっかいなぐらいのあったかさ”のある学生サービスができる大学、新しいミッションである社会貢献をしっかりと地域に目に見えるカタチにできる大学が元気元気元気になるはずです。
●「外めしを喰う」ことは、職員力強化のためには極めて有効です。「SHINGI式自己表現・評価トレーニング」によって、たくさんの皆さまとあったかヒューマンネットークを創ることにも注力いたします。
●大学倒産事例として有名となりました酒田短期大学は今、民間企業の手でシルバーホームとしての再生の途に着いています。その現場の見学を予定しています。
●20分程度の事例発表を希望される方も募集いたします。(詳細:真義ブログ)
●宿泊での参加申込者は、東北公益文科大学内ゲストハウス定員36名(申込順)ですので、お早めに申し込みください。
 最新情報は、真義ブログをご覧下さい。

【日時】 2005年11月5日(土)午前10時〜 11月6日(日)午後5時

【会場】  東北公益文科大学

【統一テーマ】
  • 大学の新しいミッションション「社会貢献」をたくさんの人たちと一緒に考える

  • 中テーマ
    1. 競争時代の大学の可能性:新しい社会貢献・地域貢献のカタチ
    2. 競争時代の大学の可能性:出口を意識した学生サービスのカタチ
    • 対象者 大学関係者

  • 日曜日テーマ
    • おもしろくてワクワクするところ“大学”の可能性をたくさんの人たちと確かめよう
    • 対象者 地域住民 高校生 大学教職員学生
      *新聞等により参加者を公募

【プログラム】
11月5日(土)
10:00-11:30酒田短期大学見学(新オーナー会社専務のお話し)
昼食 酒田市内 東北公益文科大学へ移動
*ここからジョイントセミナーの正式プログラム
13:00-15:30東北公益文化大学主催「酒田の文化遺産を巡るバスツァー」
酒田の皆さまと一緒に酒田市内を散策します
16:00-18:00ジョイントゼミ−1− 中テーマ1.
18:00-20:00夕食・懇親会 (新世紀館3階 ファカルティクラブ)
21:00-23:00ジョイントゼミ−2− 中テーマ2.
23:00-ジョイントオールナイトミーティング
11月6日(日)
地域のみなさん教職員学生 たくさんの人たちと一緒に考える
大学の社会貢献シンポジウム+「SHINGI式自己表現・評価トレーニング」
9:30-10:10講演1「あなたの可能性は無限大」

桜美林大学大学院教授 高橋 真義
(FMICS高等教育問題研究会代表)

10:20-12:20「SHINGI式自己表現・評価トレーニング」1

テーマ あなたのワクワクする夢を語って下さい

12:20-13:00昼食
13:00-14:00講演2「大学の地域貢献/アクションする山形大学」

山形大学地域教育文化学部教授 小田 隆治
( 〃 高等教育研究企画センター 企画マネージメント部門長)

14:00-15:00講演3「大学の地域貢献/アクションする公益文科大学」

東北公益文科大学学長 小松 隆二

15:15-16:50「SHINGI式自己表現・評価トレーニング」2

テーマ 大学に期待するワクワクはなんですか

【宿泊】 東北公益文科大学内ゲストハウス 先着36名

【費用】 食事代+懇親会+宿泊費(千円)+雑費(タクシー代等)約1万円程度
      +トレーニングシート代 千円
      +庄内空港(酒田市内)までの各自の交通費

  *東京からの空路便  空席照会はこちら
   11月 5日(土) ANA 893 東京(羽田)(07:35) - 庄内(08:35)
   11月 6日(日) ANA 900 庄内(18:40) - 東京(羽田)(19:40)

【申込先】 古屋 雄高 furuyas1@hotmail.com

【参考リンク】