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11月30日(水)18時〜(美味しい中華料理つき!)
<早番は14時〜> 恵比寿・日能研ビル

2005年11月のFMICS

  • 最近起こったことへの「再考」(鳥居 聖)

  • Give Away Something
    (自分より後の世代に引き渡してゆくもの)(浅沼 雅行)

  •  FMICS 11月例会 11月5日(土)〜6日(日) 東北公益文科大学:酒田

  •   YFN 11月例会 11月30日(水) 浄土院:岐阜

  •    FMICS SD 11月16日(水) 工学院大学:新宿

  • FMICS 淵野辺SD 11月18日(金) 桜美林大学PFC:淵野辺

  • 速報 12月のFMICS 12月10日(土) 工学院大学:新宿



最近起こったことへの「再考」

 最近のマスコミ報道を見ても、従来から本質的に何も変わっていないと感じている。

 それは、物事の確信よりもその外側にある感情論ともいうべき事柄を大きく取り上げている。確かに営業のことを考えるなら、読んでもらえる記事でなくては価値がないことは容易に想像が出来る。

 例えば、夏の高校野球で優勝した駒大苫小牧高校である。マスコミ報道によると、野球部長が部員を殴ったというものである。何故殴ったのかということは報道されていない。ひたすら殴った回数の問題だけに焦点が当てられたのである。そもそも、体罰は禁止されているのに、このことに対する追求はほとんど聞いたことがない。このことは、内外教育で森隆夫氏も指摘している。

 また、ある大学で8月中に教職員が多数休んでゴルフコンペをしたことを地元紙は取り上げている。感情論のみの訴えであり、仕事に支障があったのか無かったのかはどうでも良いらしい。また、同日は複数の学部で教授会などが開かれ、教員の昇任審査の投票を含めた重要案件が審議されており、学内から「教授会は大学自治の根幹であり、ゴルフは欠席の理由にならない」と批判の声が出ている、という伝聞を書いている。内輪もめを取り上げて、“ぬるま湯体質”は県民からも批判を浴びそうだ、とも書いている。

 このような論調を聞く時に、問題の本質が何であるかということをしっかり押さえておかないと、言葉に踊らされてしまい、まったく方向違いの結論を出す恐れがある。言葉とは、誠に恐ろしい武器であることを忘れてはいけないのである。

 ある亡くなった政治家は「言語明瞭意味不明」と評されていたことは有名である。響きの良い言葉に清涼作用があることは否定できないが、その清涼感が目的ではないはずである。だが、政治の世界では、堪えずこの種のことが繰り返されているように思えてならない。ぜひ、新しく議員バッチを付けられる方々には、この轍を踏まないようにお願いしたいものである。

 米国では、ハリケーン「カトリーナ」によって被害を受けた被災地での初期救援活動の不手際が問題となっている。他州からさまざまな援助・支援活動の申し出がなされたが、御役所仕事的な対応のためにその機会が失われたのである。一例を挙げると、連邦国家であるが故に発生した、警察の指揮権をめぐる連邦政府と州政府の争いである。被災している住民はそこにいるのにである。

 ブログ“アメリカの大学事情”に、

New Orleansにある、8つの州立の大学(コミュニティカレッジも含む)と、5つの私立大学は、この秋は学校閉鎖となりました。約75,000人の学生はこの秋学校へ通えないことになる。
と書かれていた。  日本でこのような事が起こったら、学校はどうなるのであろうか。阪神・淡路大震災の時は、ちょうど入試シーズン前、学期末直前だったので、4月からの授業は、相当困難はあったけれど何とか行う事は出来たと聞いている。  危機管理に限らず、日々の事柄について再度考えてみる必要があるのではないか。

(鳥居 聖)



Give Away Something
(自分より後の世代に引き渡してゆくもの)

 最近、書店の人事関連コーナーには、従業員のキャリア形成や組織内での自律を扱ったものがとても目に付くようになった。その背景には、今までの年功序列型賃金や終身雇用など日本的経営が、情報化、少子化など激しい社会変化の中で、成り立たなくなったことがある。このため、社員への雇用支配をやめ、現場を中心とした社員の自律性を高めて、顧客ニーズをより繊細に感じ取り、速い変化に柔軟に対応しようという意図がみえる。

 それは、組織形態でいえば、ピラミッド型組織から自律型組織(フラット組織、サッカー型組織などともいう)への移行ということだ。しかし、このような対応も、企業でさえまだ一部にとどまっている。ただ、それぞれの企業が置かれている環境によってその進度は異なるであろうが、どこの企業でも従業員の生産性を高める必要があるのは変わらない。大学とて同じである。むしろ、教育こそ、「人」がまさに組織パワーを生み出す源泉であり、人材育成は今も昔も変わらない大きな課題である。教員ばかりでなく職員も含めた人材育成が組織的な課題となってきたことが、今日的な新しい視点なのである。

 大学は従来からプロの集団であったが、今後は、教員だけではなく、それを取り巻くものもプロとして組織に関わるように変わってゆくであろう。その時には、職員も今までのようにピラミッド型組織の中で、課長職や部長職などのポスト獲得を自分のモチベーションにしていたような小さな存在ではいけない。つまり、自分が学生のために何をするのか、そして、これから続いてくる後輩のために何を残してゆくのかを真剣に問い、その目的のために邁進するリーダーシップをもった存在とならざるをえないだろう。

 アイデンティティー概念の提唱者であるE.H.エリクソンは、独自のライフサイクル論の中で、ミドルは生殖性という発展課題を乗り越えなければならない、と主張している(つまり、世代継承性である)。このエリクソンの主張を例に取りながら、「部下動かす人事戦略」(金井 壽宏/高橋 俊介 著、PHP新書、p75)では、次のように書かれている。

「真のリーダーシップの持ち主であると自負する人なら、たとえそれが会社の方針や理念とぶつかろうとも、大勢の人を巻き込みながら、ひとりでは実現不可能なことに挑戦するような”大きな自分の絵“を描いてほしい。上昇志向というよりは、若い世代のためにも世代継承という役割意識で、彼らとともに、その絵を実現してほしいものだ。」

 職員には心を磨かくことが求められているのだ。

(成蹊中学高等学校事務室 浅沼 雅行)



FMICS 11月例会 (第511回例会)

●秋の定番プログラムとなりました、FMICS+真義夢考房・真義ゼミ+αジョインセミナーは、今年は山形の酒田、東北公益文科大学&山形大学とのジョイントになります。●激変する社会環境の中の大学は、もはや研究と教育をミッションとしているだけの存在では生き残りは不可能となります。これからは、中途半端でなく“おせっかいなぐらいのあったかさ”のある学生サービスができる大学、新しいミッションである社会貢献をしっかりと地域に目に見えるカタチにできる大学が元気元気元気になるはずです。東北公益大学は日本で唯一の「公益」をミッションとする大学です。山形大学には地域教育文化学部というユニークな学部があり、東北地方で小田先生を知らなければモグリだといわれるほど有名な熱血先生です。土曜日の夜を徹してのジョイントゼミの成果は素晴らしいものになること200%保証いたします。●「外めしを喰う」ことは、職員力強化のためには極めて有効です。「SHINGI式自己表現・評価トレーニング」によって、たくさんの皆さまとあったかヒューマンネットークを創ることにも注力いたします。●大学倒産事例として有名となりました酒田短期大学は今、民間企業の手でシルバーホームとしての再生の途に着いています。その現場を見学いたします。●詳細は、FMICSホームページ、真義ブログをご覧下さい。●参加希望者は、公益文科大学内ゲストハウスの定員36名(申込順)ですのでお早めにお申し込み下さい。
 最新情報は、真義ブログをご覧下さい。

【日時】 2005年11月5日(土)午前10時〜 11月6日(日)午後5時

【会場】  東北公益文科大学 酒田短期大学跡地

【統一テーマ】
  • 大学の新しいミッションション「社会貢献」をたくさんの人たちと一緒に考える

  • 土曜日テーマ
    1. 競争時代の大学の可能性:新しい社会貢献・地域貢献のカタチ
    2. 競争時代の大学の可能性:出口を意識した学生サービスのカタチ

  • 日曜日テーマ
    おもしろくてワクワクするところ“大学”の可能性をたくさんの人たちと確かめよう

【プログラム】
11月5日(土)
10:00-11:30酒田短期大学見学
13:00-15:30東北公益文化大学主催「酒田の文化遺産を巡るバスツァー」
16:00-18:00ジョイントゼミ−1−
18:00-20:00夕食・懇親会
21:00-23:00ジョイントゼミ−2−
23:00-ジョイントオールナイトミーティング
11月6日(日)
地域のみなさん教職員学生 たくさんの人たちと一緒に考える
大学の社会貢献シンポジウム+「SHINGI式自己表現・評価トレーニング」
9:30-10:10講演1「あなたの可能性は無限大」

桜美林大学大学院教授 高橋 真義
(FMICS高等教育問題研究会代表)

10:20-12:20「SHINGI式自己表現・評価トレーニング」1

テーマ あなたのワクワクする夢を語って下さい

12:20-13:00昼食
13:00-14:00講演2「大学の地域貢献/アクションする山形大学」

山形大学地域教育文化学部教授 小田 隆治
( 〃 高等教育研究企画センター 企画マネージメント部門長)

14:00-15:00講演3「大学の地域貢献/アクションする公益文科大学」

東北公益文科大学学長 小松 隆二

15:15-16:50「SHINGI式自己表現・評価トレーニング」2

テーマ 大学に期待するワクワクはなんですか

【宿泊】 東北公益文科大学内ゲストハウス 先着36名

【費用】 食事代+懇親会+宿泊費(千円)+雑費(タクシー代等)約1万円程度
      +トレーニングシート代 千円
      +庄内空港(酒田市内)までの各自の交通費

  *東京からの空路便  空席照会はこちら
   11月 5日(土) ANA 893 東京(羽田)(07:35) - 庄内(08:35)
   11月 6日(日) ANA 900 庄内(18:40) - 東京(羽田)(19:40)

【申込先】 古屋 雄高 furuyas1@hotmail.com

【参考リンク】



YFN 11月例会(第512回例会)

●11月例会はご存知我らがYFNの知恵袋。Web5W1Hラーニング代表の岩清水哲哉・克哉親子にプレゼンをしていただきます。●万博市民プロジェクト(未来創造夢の共和国 7/11-17)に参加され、Eラーニングの世界が学校を劇的に変えることを世の中にアッピールされました。そのことをご報告いただきます。

【日時】  2005年11月30日(水) 午後6時30分〜8時30分

【会場】  浄土院 岐阜市東駒爪町16

【テーマ】 5W1Hはすべての学習の基本
       E-ラーニングの可能性を検証する

【発表者】 Web5W1Hラーニング代表 岩清水 哲哉

【申込&問い合わせ先】 高等教育問題研究会名古屋支部事務局
      林 憲和 (岐阜聖徳学園大学 総合企画課 058-279-6710)
      nhayashi@ha.shotoku.ac.jp



FMICS Staff Development 170

●FMICS Staff Development 略して 「SD」は、月例会とは別に、原則として第3週の水曜の夜に開催されているゼミナール型の勉強会です。超競争時代をしたたかに活き抜くためにも、大学人一人ひとりの努力をキリキリと束ねなければなりません。そんなことを具現化する場です

(1)メディアチェック
 あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌等の教育&経済トピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。トピックスは厳選して1件、A4縦判にコピー(10枚程度)して、氏名と簡単なMEMOを付してご持参ください。各自5分間程度のコメントをしていただきます。

(2)テーマを定めた継続的な勉強会
 私たちの予想を遙かに超える状況変化にいかに対処すべきか。大学の危機回避について、ミクロな視点ではなく、大所高所からの意見交換をする場、それがSDです。
 SDは難しいという声があります。ちょっとだけプロッポイかもしれませんが、決してそんなことはありません。皆さまには、お気軽にご参加下さいますようご案内いたします。

【日時】 2005年11月16日(水) 午後6時30分〜8時30分

【会場】  工学院大学新宿キャンパス 高層棟27階 2710ゼミ室

【テーマ】 激変する時代を強かに活きる
        大学の危機回避を考える −23−

【参加費】 会員:500円 学生:300円 非会員:1000円

【申込先】 出光 直樹(横浜市立大学) idemitsu@yokohama-cu.ac.jp



淵野辺 Staff Development 8

●FMICS の新しい企画が始まりました。ゼミナール型勉強会「SD」を、首都圏西部地区でも開催します。会場はJR横浜線・淵野辺駅北口直結の桜美林大学PFC(プラネット淵野辺キャンパス)です。日程は原則として金曜日です。皆様のご参加をお待ちしています

(1)メディアチェック
  あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌・資料等のトピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。10枚程度コピー(原則A4版)してご持参ください。

(2)『Between』誌の講読
 会員の足立さんが編集長を務める高等教育情報誌『Between』(進研アド発行)をメインテキストにして、高等教育をめぐる問題を勉強します。
 10〜11月は、10月1日発行のNo.216号の中から、気になった記事をディスカッションします。

【日時】 2005年11月18日(金) 午後6時30分〜8時30分+懇親会
     その後は12月16日を予定。

【会場】 桜美林大学PFC 5階P501教室

【申込先】 出光 直樹(横浜市立大学) idemitsu@yokohama-cu.ac.jp



速報 12月のFMICS

 大競争時代を活き抜くためには何をすべきか。この頃の“競争的資金獲得競争”を見ていると、生き残るための経営資源までをも投入し、決して強者ではない大学が渾身の力を振り絞って勝負をしている事例を見受けます。実は、競争的環境は強者のフィールドにほかなりません。アウトソーシング、外部人材の積極的受け入れによって競争的資金を獲得しても後が続かなければ、多くの積み上げられた努力は水泡に帰すことになります。
 母校を沈没させないために、大学関係者は何をすべきかを、皆さまと一緒に考えたいと思います。

 なお、9月例会の池田憲彦先生の著書『近代日本の大学人にみる世界認識』(自由社)がこの10月に上梓されました。12月例会の懇親会はそのお祝いも兼ねることといたします。
(idemitsu@yokohama-cu.ac.jp 出光宛てにお申し込みいただきますと、定価より2割引きの3000円+送料で頒布いたします)

【日時】 2005年12月10日(土) 午前 午後4時〜6時30分 + 懇親会

【会場】  工学院大学新宿キャンパス

【テーマ】 大競争時代を活き抜くためのアクション
        検証 母校沈没回避のためにすべきこと

【問題提起】 桜美林大学大学院教授 高橋 真義

【申込先】 高橋 真義(桜美林大学) shingi@obirin.ac.jp