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2006年11月のFMICS

  • 10万円を超える現金振込には本人確認が必要(鳥居 聖)

  • 「変わる」を考えたら「明日が変わる」(宮本 輝)

  •   FMICS11月例会 11月18日(土) 工学院大学:新宿 教室変更!

  •    FMICS・SD 11月16日(木) 工学院大学:新宿 教室変更!

  •  FMICS淵野辺SD 11月17日(金) 桜美林大学PFC:淵野辺

  • 会報 BIG EGG 発送 11月30日(木) 日能研ビル:恵比寿

  • 速報 12月のFMICS 12月9日(土) 工学院大学:新宿




10万円を超える現金振込には本人確認が必要

 金融庁は、「金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律施行令の一部を改正する政令案」、「金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令案」を平成18年8月に公表した。

 この政令等は、資金洗浄(マネー・ローンダリング)、テロ資金対策の目的のために、10万円を超える現金送金などを行う際に送金人の本人確認等を義務付けるものである。

 この施行は平成19年1月4日からであり、それ以降は、ATMでは10万円を超える現金の振込みができなくなる。

 そのため広く意見の募集(パブリックコメント)の手続きを行い、先般これに対するコメントの概要及びそれに対する金融庁の考え方が公表された。

 たしかに、資金洗浄(マネー・ローンダリング)、テロ資金対策の目的のために必要な事項ではあるが、国際的な要請を受けて行うために日本での支払慣行をも考慮せず、一方的に受け入れることにはいささか疑問を感じている。

 さらには、なぜ1月4日からの実施でないといけないのかも理解に苦しむところでもある。

 この様に考えていたので、「学生・生徒の授業料を本人が直接振り込むことは殆どあり得ず、保護者(保証人)が振り込むことが一般的である。学校法人、国立大学法人などに対する授業料等の振込みについては適用を除外すべきである。」と意見投稿を行った。

 金融庁の考え方は以下の通りであった。

 「次の今回の改正は、金融機関を通じて不正な資金の移動が行われることを防止するとともに、仮に不正な資金の移動が行われた場合においても、そうした資金移動を事後的にチェック・追跡できる態勢を整備することを目的としています。

 そうした観点から、国、地方公共団体に対する金品の納付又は納入に係るものを除き、10万円を超える現金送金などを行う際に送金人の本人確認等を一律に義務付けることとしており、ご指摘のようなケースについて本人確認の対象取引から除外することは困難です。

 なお、保護者が学生の授業料として10万円を超える現金の振込みを行う場合、@保護者が学生の代理人として振り込む場合には、学生(顧客等)の本人確認に加え、保護者(代理人)の本人確認も必要となります。また、A保護者が学生の名義(別途の名義)で振り込む場合には、保護者(顧客等)の本人確認に加え、本人確認法施行規則(以下「施行規則」という。)第8条第1項第14号に基づき、当該金融機関等は、(イ)当該名義、(ロ)当該顧客等が自己の氏名及び名称と異なる名義を用いる理由、を本人確認記録として記録することになります。」

 しかしながら、最近になって金融庁から文部科学省に対して周知等の協力要請がなされたと聞いているがまったく遅きに失している。

 本人確認書類を忘れて、銀行窓口で戸惑う保護者が出ることは想像に難くない。公立大学は○で、公立大学法人は×である。なんだか良く理解できない。このようなことまで世界標準が必要なのであろうか。

(鳥居 聖)



「変わる」を考えたら「明日が変わる」

 掃除をしながら、先週の道徳の授業のことが話題になるなんて、担任としてはちょっとうれしい気分だ。「おまえが変われば、『全校』が変わるんだろ。しっかり机運べよ」「じゃあ、おまえも変われよ。『印象』が変わるからな。掃除、まじめにやれよ」

 あと半年の中学校生活を充実させるため、学級会でクラスの現状と問題点、これからの課題について話し合った。そして「変わる」ということについて、道徳の時間に考えてみたのだ。

 「自分が変われば『  』が変わる。『  』が変われば『  』が変わる。『  』が変われば『  』が変わる。『  』が変われば『  』が変わる。」

 「しあわせ四変化」と名付けたプリントの『  』の中に、子どもたちは次々と言葉を入れていった。自分が変わるだけで、「態度」が変わり、「心」が変わる。「考え方」が変わり「行動」が変わり、「みんな」が変わり「学校」や「世界」、「人生」や「夢」が変わる。

 「全校」が変わると結んだのは、偶然にも委員長のO男と副委員長のS子。「場の空気」が変わると考えたのは、いつもクラスを明るくしてくれるY平。「将来」が変わると書いたのは、しっかり受験の目標を持ったM美。自分が変わると巡り巡って結局「自分」が変わると答えたのは、いつも自分のことばっかり言っているT太だった。 その後、みんなでいい言葉を考えて、みんなの四変化を考えたら、最後は「明日が変わる」になった。

 その日から、確実に子どもたちは変わり始めている気がする。それも、新しい何かに希望を持って。きっと、子どもたちの「明日」が素晴らしく輝くことだろう。(筆者は中学校の女性教諭)

<読売新聞2006年10月16日くらし・学び「子どもの心」より>

 今年もあと2ヶ月となりました。振り返るのはちょっと早いのですが、今後検証されるべき事象が盛りだくさんの年だと思います。そして一方では心を痛める、悲しい事件や想像を絶するような信じられない出来事が連日起こっています。教育の世界に身をおく者として、毎朝のメディアチェックはツライ日々が続いていますが、先日ドイツの大学へ1ヶ月間短期留学する学生さんが出発の挨拶に来てくれました。“希望と勇気とsome挑戦”でつかんだ交換留学、彼女の「留学四変化」を聞くのが楽しみです。もちろん私も来年の目標として「大学人四変化」を考案中、お互い勝負です。

 それでは皆様、よいお年をお迎えください。

(宮本 輝)



FMICS 11月例会 (第531回例会)

 「100冊の本を読むんだったら人とあえ」

 今月のゲストの川北潤さんは、日本のベストベンチャー100に選定された企業の社長サンです。たくさんの頑張りの積み重ねで今を切り開かれた方です。ぜひ皆さまにあっていただきたい方のお一人です。

 10月に次いで、競争時代の大学のリスクマネージをベンチャー企業のトップから学び、大学の世界を狙う戦略的な情報の発信のカタチを検証します。

 1.ベンチャー経営の視点から大学経営を考える
   1)シンクプラスのリスクマネージ
   2)大学のリスクマネージ
   3)新しい経営のアイデア

 2.日本発、世界を狙う「Sync+」とは
   1)コンセプト
   2)デモンストレーション
   3)技術の仕組み
   4)ビジネスの仕組み

 3.ディスカッション

 色々なことが出来そうです。

 これからの大学と学生さん、そして教職員の可能性を広げるためのヒントをたくさんいただけるはずです。ご期待ください。

Webサイトからのご案内です

 シンクプラスには、世界が驚愕するような、日本発のテクノロジーがあります。世界の標準化を目指し、共通のコミュニケーションプラットフォームとして、企業の発展とともに社会へ貢献し、人と人との絆やつながりがより強くなるような場を提供します。インターネットを見るから伝えるへ。新たなWebブラウザによるコミュニケーション、シンク(同期)文化を創造し、人に、社会に、世界中に、まったく新しいプラスをお届けします。

 文教市場においては、インターネットを利用した授業はもちろんのこと、学校間交流などにも多く活用されるようになってきました。大規模な会議システムを導入しなくても、Sync+を活用すれば学校同士、先生同士、生徒同士をP2Pに接続し、同期通信することが可能です。また場所を選ばず通信できるので、遠方校舎、海外の学校、登校できない生徒の自宅など、どこからでも画面共有しながらコミュニケーションが図れます。

 さらにSyncShopを開設すれば「願書の書き方、入学前の手続き」を、遠方からの受験生に画面共有しながら説明をすることができます。これにより、学生や父兄も安心して手続きを完了することができます。

 Sync+はチャット機能も備えています。ろう学校や養護学校に通う学生・生徒・児童が、誰かを介さず、インターネットを利用して、ショッピング、コールセンター利用、コミュニティサイトへの参加など、積極的にコミュニケーションをとっていただくこともできます。教育機関、公共施設、各メーカーが一体となってSync+ソリューションをご導入、ご活用いただくことを提案します。

  • 交流学習 Sync+で学校間をつないで交流学習。
  • 授業支援 遠方後者にいる先生からの授業支援やインターネット特別指導が可能です。
  • 父母面談 生徒の成績について、画面共有しながら面談が可能。
  • 先生毎に開設 教員センターなどで先生が窓口になり、研修後のフォローアップを実施。
  • 問合せ窓口別 私学、専門学校、大学など、生徒・受験生などへの問合せ窓口。

【日時】 2006年11月18日(土) 午後4時〜6時30分

【会場】  工学院大学新宿キャンパス 4階0477教室 19階1913教室

【テーマ】 大学競争時代を活きるための原理原則を学ぶ
       企業のトップが語る大学のリスクマネージ

【発表者】 株式会社シンクプラス 代表取締役社長 川北 潤

【参加費】 会員:1,000円 学生:500円 非会員:1,500円

【申込先】 高橋 真義(桜美林大学) mail@fmics.org



FMICS Staff Development 182

●FMICS Staff Development 略して 「SD」は、月例会とは別に、平日の夜に開催されているゼミナール型の勉強会です。超競争時代をしたたかに活き抜くためにも、大学人一人ひとりの努力をキリキリと束ねなければなりません。そんなことを具現化する場です

(1)メディアチェック
 あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌等の教育&経済トピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。トピックスは厳選して1件、A4縦判にコピー(10枚程度)して、氏名と簡単なMEMOを付してご持参ください。各自5分間程度のコメントをしていただきます。

(2)テーマを定めた継続的な勉強会
 2005年12月より、池田憲彦さんの新刊 『近代日本の大学人に見る世界認識』 (自由社 \3,600)をテキストにしています。

【日時】 2006年11月16日(木) 午後6時30分〜8時30分
        その後は、12月7日(木)の予定です。

【会場】  工学院大学新宿キャンパス 高層棟27階 2710ゼミ室 2階学生共用ミーティングルーム

【テーマ】 近代日本の大学人に見る世界認識 −12−

【参加費】 会員:500円 学生:300円 非会員:1000円

【申込先】 高橋 真義(桜美林大学) mail@fmics.org



FMICS 淵野辺 Staff Development 20

●ゼミナール型勉強会「SD」の首都圏西部地区版。若手を中心に盛り上がっています。この勉強会の原理は極めてシンプルです。参加者が何か1品、ネタを持ち寄り、みんなで議論します。●ネタは、新聞・雑誌記事、業務関連の資料、進めている仕事のアイデア・企画等々、何でも構いません。ちょっとしたものでも思いがけない発見があるものです。●資料は8部程度お持ちください。

【日時】 2006年11月17日(金) 19:00〜21:00 + 懇親会
  次回12月15日(金)は、国連大学本部(表参道)で開催予定

【会場】 桜美林大学PFC 3階 P303教室

【申込先】 pfc-sd@fmics.org (鳥居@桜美林学園 & 出光@横浜市立大学)



会報『BIG EGG』12月号 発送作業

●FMICSの運営は、会員のボランティア作業によって支えられています。毎月の会報の発送作業も、その大切な活動の1つです。早い人はお昼過ぎから作業を開始し、夕方になると職場から一人また一人とメンバーが駆けつけます。

●ワイワイガヤガヤと近況報告を兼ねての楽しい時間は、美味しい中華料理屋での食事会へと引きつがれ、例会などのアイデアの多くが、ここで生まれます。例会とは一味違ったFMICSの活動に、皆さまのご協力をお待ちしております。

【日時】 2006年11月30日(木) 午後6時〜9時+食事会

【会場】 日能研 恵比寿ビル

初めて参加される方は、 mail@fmics.org までご一報ください。当日の連絡先等詳細をお知らせいたします。


速報 12月のFMICS

 大競争時代を活き抜くために大学職員は何をすべきか。昨年の12月例会では、“競争的資金獲得競争”は、果たして身銭まで削って渾身の力を振り絞って獲得に向けて取りに行くべきものなのかについて考えました。

 一年が経ち、たくさんの改革プログラムが世の中に紹介されるようになりました。毎週どこかの大学がシンポやイベントをやってる中で、じっと目を凝らしてみると、競争的資金獲得が目的化されたことが見え見えのプログラムが少なくありません。学生さんのための新しいプログラムであると言いながら、学生さんの顔が見えていません。学生さんはお客さんではなく、学生さんは大学にとって極めて大切な資源であり資産であり、その資産活用は誰がするのかという整理が出来ていないのです。言葉を換えれば、プログラムがしっかりとプロデュースされていないのです。

 新しい大学職員が登場します。学生の可能性を伸ばすためのプロデューサーとしての役割分担する職員の登場は必然となります。「職員GP」はこのような新しい職員の誕生を助ける産婆さん役であって欲しいのです。

 大学の主人公である学生に見放された大学は、確実にその命は終わらざるを得ません。母校を沈没させないために、皆さまと一緒にこれからの大学職員は何をなすべきかを考えたいと思います。

【日時】 2006年12月9日(土) 午後4時〜6時30分

【テーマ】 「大学学生教員職員三輪車論」と「職員GP」
       母校沈没回避のために職員は何をなすべきか

【問題提起】 桜美林大学 大学教育研究所教授 高橋 真義