ことばだけでは真理は分からない現在、特定名称の清酒は、吟醸酒、純米酒、本醸造酒といい、それぞれ所定の要件に該当するものにその名称を表示することが出来、それ以外は普通酒という名称を表示することとなっています。 近年、大手酒造会社メーカーなどから「米だけの酒」というものが発売されています。米だけで作られているのだから「純米酒」と思ってしまいます。 しかし、これを純米酒とは呼べないことになっています。 純米酒の製法品質の要件は、
したがって、純米酒のこの製法品質の要件に該当しない(4等以下の米、酒粕の使用などで製法する)清酒に、純米酒に類似する用語を表示する場合には、純米酒に該当しないことが明確に分かる説明表示をしなければなりません。つまり「米だけの酒」という名称と並んで「純米酒ではありません。」を併記しなければならないのです。 また、従前純米酒の製法品質の要件の一つであった精米歩合70%以下の規定は、平成16年1月1日からこの要件が無くなったのです。その結果として、米と米こうじだけを原料とした酒であれば精米歩合(71%以上でも)に関係なく純米酒と名乗れるようになったのです。また、精米歩合が60%以下又は特別な製造方法(要説明表示)であれば、特別純米酒と表示できるようになりました。 ところで、清酒造りにはかかせない米は、主として醸造用玄米(酒造好適米)が使用されており、各道府県毎(東京、鹿児島、沖縄には無い)に産地品種銘柄が決められており、あわせて177銘柄(平成20年)あります。代表的な品種として山田錦は30府県、五百万石は21府県で産地指定されています。 さて、精米歩合というのは白米の玄米に対する重量の割合のことであり、精米歩合70%とは、玄米を精米するときに表層部を30%削り取って米糠にし、70%まで磨いていることを表しています。ちなみに、食用の白米の精米歩合は約92%です。 では、その割合をどうやって計るのでしょうか、米一つ一つの削り具合を計ることは出来ないので、残った米の重量をパーセントで表したもの、逆の言い方をすれば、削り落ちたものの重量を玄米の重量から引き算した重量をパーセントで表したものが「精米歩合」です。つまり、削っていく過程で米が細かく割れたものは、削り落ちたものに含まれてしまうと言うことです。 ことばだけでは真理は分からないことの一つです。 (鳥居 聖) |
Yes, We can!アメリカ現地時間1月20日正午、オバマ大統領の就任演説があった。この日ワシントンに集まった聴衆は、180万人だったといわれている。テレビから流れる映像は、まさに歴史に残るアメリカ初の黒人大統領のお祝いに駆けつけた人、ひと、ひとの波がうねっている感じだった。 演説の中に、「つい60年ほど前はレストランで食事もさせてもらえなかったかもしれぬ父を持つ男がいま、あなたの前に立っている。」と述べた。まさに奴隷制度の過酷な差別を受けてきたオバマ大統領の熱い演説でした。 この言葉が頭にひっかかり、真義さんの言葉を思い出す。「27年前に大学職員が教員から奴隷のように扱われていた時代に、奴隷解放をしようと立ち上げたのがFMICSの原点だぁぁ!」すでに世界中のいたるところで、「change」がはじまっているのを脈々と感じます。まずははじめよう、ではなくもうはじまっているのです。 オバマ大統領は新しい時代を迎えるための心構えも語っています。「私たちは新しい課題に直面するかもしれません。取り組むための道具も、新しいものかもしれません。しかし私たちが成功するには、勤勉や正直、勇気や公平、寛容と好奇心、忠誠と愛国心といった価値観が必要なのです。昔からの古い価値観です。真実の、本物の価値観です。」 時代が大きく変革するとき、何の前触れもなく突然、未曾有の事態が生じます。まさに昨年起きた金融危機がそのはじまりのゴングだったと思います。その響きが大学に伝播し、デリバティブ問題へと発展し、大学に「change」のゴングが鳴り響く。まさに大学も「真実の、本物の価値観」を学生に伝えるための「change」のときが訪れているように感じます。 今までのFMICSの活動は、これからの時代のために準備していたといっても過言ではありません。この変化を素早く察知し、学生主体の本物の価値観を持つ大学に変革するため、FMICSが培ってきた「あったかさ」と「ネットワーク」をフル活用できる「場」がゴングの音と共に開かれたのだと思っています。 新たな時代を切り開くのは、学生の“が”を重視した原理原則主義です。この“が”を理解できない大学は、資産運用と経費削減を続ければいいのです。きっと気づいたときには、学生のいないキャンパスに証券マンと銀行員しか訪れないような不気味なエリアに「change」するでしょう。学生のいなくなったキャンパスでコソコソと、FDだSDだと騒いでいるような大学人にだけはなりたくないものです。 FMICSの使命は大きな変革の時代、いまだ前年踏襲型が通用すると思い込み、「まだ、はじめよう」としない職員を鼓舞して、新たな時代へ向けて自大学の学生の“が”の価値観を確立し、共有することだと思います。 FMICSが今まで大切に追及してきた原理原則に基づいて、学生をあったかさで包み込める大学が新たな時代の波を乗り越えられると信じています。 (秋草 誠) |
■就活。資格をとれば何とかなると学生さんも親御さんも思いこんでいるようです。果たして、企業は学生さんが持っているいわゆる「資格」を求めているのでしようか。●普通に会話が出来る学生さん、挨拶が出来る学生さん、こんな当たり前のことが出来る学生さんが、実は、今、求められています。ゴーイングコンサーン、企業は継続していかなければならないのです。「就職氷河期」「就職超氷河期」では、将来を担うべき人材の採用までも極端に絞り込んで、人員構成がいびつになりその解消に苦労したことの反省もあります。企業は同じ徹は踏まないために、将来の中核となる人は採用をするのだと言われています。●この2月2日発売の「週刊東洋経済」p.61に、女子大学の就職事情について「できるだけ正社員として送り出したい」と清泉女子大学の河野さんのコメントの少し後に「不安に駆られ、資格取得に励む学生も増えてきた」との一文が続いています。
■今月は、日経就職ガイド編集長の渡辺さんに、就活戦線の今の今をレポートして頂きます。そして、清泉女子大学の河野さんには、女子大学の就職事情についてもレポートをして頂きます。
■河野さんから渡辺さんへのメールです。
いつもいつもお世話になっております。
最新号の「就職戦線2010」を拝読させていただきました。
渡辺さんがお書きになっていらした、河合塾のセミナー参加記事「大学の教養教育について考える」を興味深く拝読いたしました。
その中での一文
「大学は目先の就職率や受験生集めのために、より結果の見えやすい教育に走りがちですが、本当に社会が必要としているのは、単なる資格や知識だけでなく、目の前で問題が起きたときに対応する力や周囲の人とうまく仕事を進める力など、資格や数値に表れない能力です」
多くのご父母や受験生から聞かれることは、「就職に一番有利な資格は何ですか?」というものです。大学で資格が取れることが受験生集めにつながる・・・そんな流れが加速していることに疑問を感じざるを得ません。
渡辺さんのご指摘の通り、社会のニーズは全く違うところにある、と身の引き締まる想いでした。
厳しい社会情勢の中での就職活動。一人ひとりの学生たちに向き合う私たち職員として、そして大学としてしなければいけないことは何か。月例会では、渡辺さんのご教示を仰ぎたく存じます。
【日時】 | 2009年2月14日(土) 午後4時〜6時30分 |
【会場】 | 工学院大学新宿キャンパス 4階0477号教室(予定) |
【テーマ】 | 就活最前線を検証する 今 企業が本気で求める学生とは |
【問題提起】 | 日経就職ガイド編集長 渡辺 茂晃 清泉女子大学就職課長 河野 香織 |
【参加費】 | 会員1,000円 / 学生500円 / 非会員1,500円 |
【申込先】 | 高橋 真義 (桜美林大学) mail2009(アットマーク)fmics.org |
●YFN・やっとかめやなもFMICS名古屋の2月例会は、「協創人」たちが集う、恒例の新春交流初釜IN和貴庵となりました。
●2月10日(日)、岐阜聖徳学園大学生・教職員と名古屋大学生がスタッフとなり、土曜から泊まり込みでお菓子から茶懐席料理まで全て手作りで、YFNゆかりの東海地区の教育・マスコミ・行政関係者・文化人・政治家などなどそして茶の愛好者を対象に、午前10時と午後2時半と午後6時からの3席それぞれ15人〜20人の各3時間半コースで行います
【日時】 | 2009年2月15日(日) 午前10時〜午後9時 |
【会場】 | 岐阜市金華山山麓 「和貴庵」「露庵」 電話058-263-2315 |
【テーマ】 | 新春交流初釜会 IN 和貴庵 |
【出演者】 | 岐阜聖徳学園大学・名古屋大学 学生・院生・教職員及び各界ご一同様 |
【申し込み・お問い合わせ】
林 憲和 (岐阜聖徳学園大学学長室 058-279-6710)
nhayashi(アットマーク)ha.shotoku.ac.jp
■FMICS Staff Development 略して 「SD」は、月例会とは別に、平日の夜に開催されているゼミナール型の勉強会です。■あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌等の教育&経済トピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。トピックスは厳選して1件、A4縦判にコピー(10枚程度)して、氏名と簡単なMEMOを付してご持参ください。各自5分間程度のコメントをしていただきます。■なお初めての方は、自己紹介のみで構いません。
【日時】 | 2009年2月26日(木) 午後6時30分〜8時30分 |
【会場】 | 工学院大学新宿キャンパス 高層棟27階 教員応接室 |
【参加費】 | 会員500円 非会員1000円 学生(会員・非会員問わず)300円 |
【申込先】 | 米田 敬子 (桜美林大学) mail2009(アットマーク)fmics.org |
●FMICSの運営は、会員のボランティア作業によって支えられています。毎月の会報の発送作業も、その大切な活動の1つです。早い人はお昼過ぎから作業を開始し、夕方になると職場から一人また一人とメンバーが駆けつけます。
●ワイワイガヤガヤと近況報告を兼ねての楽しい時間は、美味しい中華料理屋での食事会へと引きつがれ、例会などのアイデアの多くが、この瞬間に生まれます。例会とは一味違ったFMICSの活動に、皆さまのご参加をお待ちしております。
【日時】 | 2009年3月4日(水) 午後6時〜9時+食事会 |
【会場】 | 日能研 恵比寿ビル |
●初めて参加される方は、 mail2009(アットマーク)fmics.org (高橋真義)までご一報ください。当日の連絡先等詳細をお知らせいたします。
●3月恒例の関西FMICS。今年も琵琶湖畔で、ワイワイガヤガヤ夜を明かします。●世界を席巻する金融不安は、財テクにはしった大学の姿を、残念なカタチで世間に知らしめました。同じ大学人として、マスコミに取り上げられた財テクの失敗を笑うことができないのは、その根底には、大学を良くしたいという純情があるからでしょう。●18歳人口の減少、大学間競争、GP、中教審答申にまみれて、高等教育は未来志向一辺倒になってしまった。もしかしたら、そんなところに残念なカタチをもたらした根っこがあるのかもしれません。●3月のFMICSは、現場・人・こころをキーワードに、大学人の現場を検証します。
【テーマ】 | 語る、伝える 大学人の現場 |
【日程】 | 2009年3月20日(祝)〜21日(土) |
【参加費】 | FORUM:2000円 懇親会:5000円 オールナイト:4000円 |
【会場】 | 大谷大学 湖西キャンパス・セミナーハウス 滋賀県大津市雄琴3丁目33−3 電話:077-578-6600 |
【プログラム】
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【申し込み・お問い合わせ】
滝川 義弘 (大谷大学 教育研究支援部 075-411-8458)
tacky(アットマーク)sec.otani.ac.jp