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2010年10月のFMICS



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同じ看護師なのに…<前編>

 去る9月28日の火曜日、横浜市立大学医学部看護学科3年次編入学試験の合格発表が行われました。2005年に従前の看護短大を改組して発足した看護学科は、2007年度より編入学者の受け入れを行ってきました。(なお大学院を設置したこともあり、本学看護学科の編入学者受け入れは、今年度をもって終了します。)

 本学の看護学科への編入学資格者は、看護系の短期大学または専門学校の卒業者を対象としています。すなわち、新たに看護学を学ぶ者を対象とするのではなく、看護師養成課程を経た者に対して、学士の学位と保健師の受験資格を与えることが基本的な目的となっています。他大学の看護学科(保健学科等の別名称で看護師養成目的のものを含む、以下同じ)の編入学も、多くはこのような位置づけですが、一部の大学では、看護学以外の分野を修めた大卒者を対象に、看護師養成を目的とした2年次編入学を実施しています。

 本学への志願者のプロフィールを見てみると、短大や専門学校を卒業見込みの現役生から、看護師としての臨床経験を有するベテランまで多様で、中には看護師以外の社会人経験を経てから看護学校で学んでいる“現役生”の方もおります。

 看護師の養成は、4年制大学、短期大学や専門学校、高等学校の専攻科など、多様な学校種によって担われていますが、それらは全て、文部科学省と厚生労働省の共同省令である「保健師助産師看護師学校養成所指定規則」によって、教育課程や施設等の基準が、詳細にかつ統一的に定められています。

 近年は、医療現場や看護師に求められる業務の高度化に伴って、4年制大学における養成数が増えています。4年制大学の看護学科は、基本的に看護師と保健師の両方の受験資格が得られる統合カリキュラムであり、一部の大学では選択制で助産師課程も4年間の中で履修出来るようになっています。

 4年制大学における看護学科の増加に伴い、4大卒でない看護師の継続学習のルートとして、4年制大学のへ編入学が活用されます。特に保健師資格の取得に関しては、かつては3年制の看護学科を修了した後、短大や専門学校に設置された1年制の保健学科(専攻科等)へ進学する事が一般的でしたが、現在はそれらの学科は数を減らし、4年制大学への編入学が資格取得のための主なルートとなっています。

 ところがこうした4年制大学へのシフトより、かなりの数の看護師の方にとって、保健師資格取得の道が困難なものになってしまいました。それは、同じように“看護学校”と総称される学校であっても、大学への編入学資格が認められる学校と、認められない学校が存在するためです。

(出光 直樹)



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可能性は∞(無限大)

 阪神の秋山拓巳投手が9月12日、ヤクルト戦でセ・リーグの高校出ルーキーとしては1989年の川崎(ヤクルト)以来21年ぶりの完封を無四球で果たした。高校出新人の無四球完封は88年の野村(大洋=現:横浜)以来22年ぶりでリーグ7人目だという。

 秋山選手は、ポンポンと勝ち続け阪神の救世主と呼ばれるようになっていた。試合後の秋山選手の印象に残る言葉は、「自分らしいピッチングをしてチームの勝利に貢献したい」と言ったことだった。秋山選手は野球という団体競技の中で「チーム力」の重要性を充分に理解しているから、この言葉を発したと思う。「チーム力」は野球やサッカーの団体競技でよく使われる言葉だが、最近特に私が気になる言葉の一つになっている。経済産業省が定義づけた「社会人基礎力」に必要だといわれている3つの能力のひとつにも「チームで働く力」が挙げられ、「発信力・傾聴力・柔軟性・情報把握力・規律性・ストレスコントロール力」がその能力要素とされている。

 今まさに社会に出て行く学生たちに求められている力のひとつに「コミュニケーション能力」があり、その能力を活用して相手を理解し支えあう「チーム力」を企業と社会は求めていると思う。その重要なキーワードを高校出の新人秋山選手にあっさりと使われてしまったから強く印象に残った。
 

 最近はいたるところで「コミュニケーション能力」が必要だと言われているが、「他者と感情や情報を互いに発信し、受け取ることが出来ない人が増えてきた」ことが原因のひとつだと思っていた。しかし、それだけでは腑に落ちなかったので、藤巻幸夫さんの『特別講義コミュニケーション学』(実業之日本社)を読んでみた。

 そこには「価値観が多様化し、自然にまとまれる時代ではなくなったからこそ、コミュニケーションの重要性がますます増している。最近ではビジネスの中に限らずどんな世界でも『コミュニケーション能力が重要』ということがひっきりなしに言われている。そんなとき重視されるのは、『伝え合う力』という『技術の習得』のみならず、多くは、『向き合った相手と信頼関係を築くこと』や『多くの人と協調する関係をつくれること』が求められているのではないか。一人で完璧な人間などいないのだから、相手としっかり向き合い、心と心を重ね合わせて、お互いの力をうまくかみ合わせていくことが求められている」と書かれていた。

 これから活躍する人材は、一人一人がそれぞれの価値観のもと十分な力を持った上で、コミュニケーション能力を活かして、チームで支えあい、知恵を出し合い、相乗効果的に力を発揮する人だろう。

 それにしても、二十歳前に活躍している秋山選手やプロゴルファーの石川選手を見ると、人間の可能性は無限にあるということを具現していて、限界の壁を作っているのは自分自身だということを改めて思い知らされる。

(秋草 誠)



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第4回 大学人サミット やまなしカレッジ2010
人は石垣 人は城 時代を創る大学人
(第600回例会)

「大学職員サミット」は究極的SDです
このことを声を大にして申し上げます!!!

明日の輝く大学を創りたいと想う心ある皆さまにお一人でも多くご参加をいただきたいのです。

■第1回目の山形、2回目の山口、3回目の芝浦サミットまでは「職員サミット」という名称でしたが、4回目の今年からは発展的に名称を「大学人サミット」といたしました。今年は「大学人サミット」とオープンキャンパスをジョイントし、高校生をも巻き込むという新しいカタチといたします。NHK甲府をはじめ地域の報道機関はテレビ・新聞ともに応援をしてくださいます。

■「大学人サミット」とは何かは、昨年の「とうきょう・しばうらカレッジ2009」に参加された皆さまからFMICS BIG EGG にいただきましたメッセージをご紹介し、ワクワクドキドキ期待度200%はこれにて代えることにいたします。

●今回大学自慢コンテストに参加できたことは、僕にとって、大学時代の貴重な思い出の1ページとなりました。

 初めてこの大学自慢コンテストに「参加してみないか?」といわれたときは、「学生である自分がそんな場に出ていいのか?」「堅苦しい話がたくさん出てくるのではないだろうか?」と迷ったものでした。しかし実際に参加してみると、各大学の代表者の方が、とても生き生きと発表されていて驚きました。発表している方々は、自分の働いている大学に非常に満足し、これからもっと自分の大学を発展させていきたいという強い希望があるようで、聞いているだけで非常に楽しかったです。

 そして何よりも、各大学が地域とのつながりを重視し、自分の大学だけではなく、それぞれの地域の紹介も巧みに織り交ぜていたことで、単なる「大学自慢」に止まらず、それぞれの地域のいいところも垣間見えるような発表が多かったのが、僕にとって最高に楽しいところでした。僕は旅行が好きなので、まだ見たことの無い風景を想像するのが非常に大好きなのです。今回の発表を聞いて、全国を旅してみたくなりました。思わず受験生に戻って、全国の大学めぐりをしてみるのも面白いだろうな、と思ってしまいました。

 こんな楽しい想いができ、かつ自分で発表するという体験が出来たことが、僕にとって非常によい思い出となりました。思いがけず、自分の中にある「愛校心」に気付く機会が与えられ、自分の大学に誇りを持つことが出来たからです。そして、 後のレセプションでたくさんの人とお話できたことはいつまでも忘れないでしょう。「あそこで発表したんだな。」と、いつの日か懐かしく振り返る日があるかもしれません。

(山梨学院大学3年生)

●やまがた、やまぐち、しばうら、3冊の大学職員サミットのファイルを読み返してみた。

 大学自慢のネタづくりに学内を歩き回った第1回。学長への蛸壷プレゼント、大学三輪車、オールナイトディスカッション、緊張の寸劇大学自慢。全てが新鮮であり充実感を与えてくれた。第2回の山口では大学三輪車にブレーキが無いことが判明。卒業生である若手職員たちが大学自慢に台頭し大いに盛り上げた。第3回。今回は、我が大学の卒業生を含む3名の若手職員とともに芝浦工業大学に乗り込む。「大学自慢」は集票そのものが目的ではなく、自慢するために自大学を再発見し、それを発表すること自体に究極のSDの意味がある、と改めて思う。

 これまで3回のサミットで、我が大学からの参加者数は10名を超えた(もしかしたらこれも大学自慢のネタに?)。そして今回参加の3名の感想を聞くと、前回までの参加者が口にしたものと同じキーワードが含まれていた。それは「熱さ」という言葉。そう、サミットが他のSDと違うのは、「熱さ」だと思う。この、経験した者にしか理解できないであろう熱さは、日常の仕事の中で時には落ちそうになる自身のモチベーションを復活、維持させてくれるエネルギーであり、私にはとても心地良い。

(岩手県立大学職員)

■激動の時代、大学を取り巻く環境は大きく変わりました。競争に勝ち、個性輝く大学を創るためには、教員、職員、学生が持つ可能性をしっかりと束ねなければなりません。
 これからの教員、職員には大学を、学生を活かすための役割分担を明確にし、教育サービスをプロデュースする能力を磨いていくことが求められます。厳しい生き残り競走は、学生、教員、職員の可能性の総力戦勝負となるのです。

■「大学人サミット」は、国公私立大学の枠を超えた教員職員学生が参加するシンポジウムです。教員、職員、学生が共に明日の大学について語り合います。
 大きく時代が変わる中、大学は、教員・職員・学生の三者が一体となって,共に力を合わせ,共に育み合い,共に喜びを分かち合う「場」として、教育・研究・社会貢献のミッションをカタチにして、社会に存在をアッピールしなければなりません。

■「大学人サミット」は、参加されたお一人おひとりが、個性溢れる大学創りの主役として情報発信者になって頂くための可能性を磨く安全に「場」です。
 参加された皆さまのヒューマンネットワークが、「点」から「線」となって「面」になることによって、大学を輝かせるための可能性は大きくなっていくのです。

【日時】 2010年10月23日(土)〜24日(日)
【会場】 山梨学院大学
(JR中央本線 酒折駅 徒歩2分 / 高速バスの停留所もあり)
【詳細】 山梨学院大学のサイトを開きます
↑参加申込・プログラム等詳細は、山梨学院大学の公式サイトをご覧下さい。


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FMICS Staff Development 228

■FMICS Staff Development 略して 「SD」は、月例会とは別に、平日の夜に開催されているゼミナール型の勉強会です。■あなたのアンテナが何かを感じた新聞・雑誌等の教育&経済トピックスを、切り抜いて持ちよりディスカッションします。トピックスは厳選して1件、A4縦判にコピー(10枚程度)して、氏名と簡単なメモを付記してご持参ください。各自5分間程度のコメントをしていただきます。■第二部として高等教育問題研究会・FMICSの30周年に向けてFMICS人の中のFMICS人をお迎えして「FMICSの温故知新」を20分間程度で語って頂きます。

【日時】 2010年10月27日(水) 午後6時30分〜8時30分+懇親会
【会場】 桜美林大学 四ツ谷キャンパス 3階301教室
(JR・東京メトロ 四ツ谷駅 徒歩3分)
【参加費】 会員500円  非会員1000円  学生(会員・非会員問わず)300円
【申込先】 米田 敬子 mail2010(アットマーク)fmics.org
*お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。
*当日の飛び入りも歓迎ですが、参加者数を把握するため、なるべく事前の連絡をお願いします。


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FMICS あざみ野 SD 18

●ゼミナール型勉強会「SD」の首都圏西部地域での集いです。●前回9月17日(金)の参加者数は9名。『AERA』の「大学職員になりたい」記事の反響、個人情報保護マネジメントシステム、東京経済大学の「学部選びにガクブック」、大学・短大における学生スタッフ実態調査の企画案、広報媒体に登場する学生の人選と制作現場の悲喜こもごも、就活webテストでの不正横行、大学院入試の研究計画書、15週の授業時間確保をめぐる教務の課題、といったトピックスが寄せられました。●この勉強会の原理は極めてシンプルです。参加者が何か1品、ネタを持ち寄り、みんなで議論します。●ネタは、気になった新聞・雑誌記事、業務関連の資料、進めている仕事のアイデア、就活エントリーシートの原稿などなど、何でも構いません。ちょっとした事でも、他人の目に触れることにより思いがけない発見があるものです。初めて参加される方は、単に自己紹介だけでもOKです。●資料(コピー)は12部程度お持ちください。

【日時】 2010年10月8日(金) 午後7時〜8時50分+懇親会
その次は11月2日(火)の開催です。
【会場】 横浜市山内地区センター 3階 会議室3B
(東急田園都市線・横浜市営地下鉄 あざみ野駅 徒歩3分)
【参加費】 100円(会員・非会員問わず)
【申込先】 出光 直樹 (横浜市立大学) naoki(アットマーク)idemitsu.info
http://n-idemitsu.269g.net/category/212623.html
*お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。
*当日の飛び入りも歓迎ですが、なるべく事前の連絡をお願いします。


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会報 『BIG EGG』 11月号 発送作業

●FMICSの運営は、会員のボランティア作業によって支えられています。毎月の会報の発送作業も、その大切な活動の1つです。早い人はお昼過ぎから作業を開始し、夕方になると職場から一人また一人とメンバーが駆けつけます。

●ワイワイガヤガヤと近況報告を兼ねての楽しい時間は、美味しい中華料理屋での食事会へと引きつがれ、例会などのアイデアの多くが、この瞬間に生まれます。例会とは一味違ったFMICSの活動に、皆さまのご参加をお待ちしております。

【日時】 2010年11月5日(金) 午後6時〜9時+食事会
【会場】 日能研 恵比寿ビル

●初めて参加される方は、 mail2010(アットマーク)fmics.org (高橋真義)までご一報ください。当日の連絡先等詳細をお知らせいたします。



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速報 11月のFMICS

 10月の「大学人サミットやまなしカレッジ2010」に続く、高等教育問題研究会FMICSの11月例会は、ゲストスピーカーに『カレッジマネジメント』編集長の小林浩さんをお迎えします。 初代編集長大江さん、二代目の中津井さんから、脈々と続くカレマネの編集コンセプトは何か、カレマネは大学のどこを見ているのか等について、最新のデータなどを駆使してワイワイガヤガヤとディスカッションをいたします。

 これまで月例会は毎回土曜日としていましたが、今回は、平日月曜日の午後7時から9時半までの開催となります。お間違えのないようにご注意ください。
【日時】 2010年11月22日(月) 午後7時〜9時30分
(懇親会 9時40分〜11時)
【会場】 桜美林大学 四ツ谷キャンパス 308教室
【テーマ】 カレッジマネジメントの視座/大学の戦略を検証する
【問題提起】
小林 浩 (カレッジマネジメント編集長)

司会 高橋 真義 (桜美林大学 大学院教授)

【参加費】 会員1,000円  非会員1,500円  学生(会員・非会員問わず)500円
【申込先】 米田 敬子 mail2010(アットマーク)fmics.org
*お名前、ご所属等をお知らせ下さい。参加費は当日会場でお支払い下さい。
*当日の飛び入りも歓迎ですが、なるべく事前の連絡をお願いします。